母の日

1日過ぎてしまったけれど、母の日をこんな気持ちで迎えるなんて去年は全く思わなかった
何をあげたっけ?エプロンだったかな。
紫色のペンとカードを買ってその場でメッセージを書いてそのまま渡したかな。
 
母が死んで約7ヶ月。まだ1年もたってないんだ。
早くも遅くもない、ただただ不思議な感じがする。
もしかしたらまだ実感がわいてないのかな。
だってまだ帰ったら台所からひょっこり出てきそうな気がする。
 
入院してから亡くなるまでは1カ月だった。
闘病という意味では短くて濃くてあっという間にすぎてしまった。
 
父、姉、私の残された家族が悲しみに暮れて、泣いてどうしようもないという日がなかった。
もちろん悲しくないなんてことは決してない。
みんな泣いたし、私も泣いたけれど、亡くなってからこれまで、日々を非常に淡々と過ごしている。
母さんは天国から「もっと悲しめよ!」とかつっこんでるかも。
心の中はその人にしか分からないから、自分のことでしか言えないけれど、
私の家族はある意味強いと思う。
そういう家族を作ったのは母さんだ。
自分で自分を誇らしく思えなくても、家族のことを思うと少しだけ勇気がわく。
私を家族大好き人間にしてくれたのは母さんだ。
 
先日、遺品を整理していた父が、母さんが書いた育児日記を見つけてコピーしてくれた。
私が生まれる前で、姉のことしか書かれてなかったけれど、泣き笑いしてしまった。
非常に些細な毎日のことが淡々と、母さんの目を通して浮かんで来た。
子育てに悩む普通の優しい母さんがそこにあった。
 
取るに足らないことの積み重ねだけが人生のような気がする。
そう思うと、変に肩に力を入れて意地を張っている自分がばからしく思えて、深呼吸できる。
大きな転機ばかりが重視されがちだけど、淡々と生きることの美しさったらない。
 
父さんにはまだまだ親孝行していかないと。
切り干し大根を作って満足してちゃだめだね。
父の日は祝えるんだから、母さんと合わせて2倍祝おう。